目に見えないウィルスに翻弄される毎日。こんな時こそ、旅をして心の緊張を解きほぐしたいものですが、そうもいかず、家にとどまっている方々も多いかと思います。一方、多くのお宿さんも、美しい季節の訪れと共に、ゲストを迎えることを楽しみにされていたはず。ですが「来て欲しい」とは言えない状況が続いており、いつまでこれが続くのか見通しはつきません。
けれども抜けないトンネルはなく、必ず終息のときはやって来ます。その時になったら、大好きなあの宿に泊まりたい、あの温泉に入りたいと思っている方々、いずれ訪れるその時のために、「あのお宿」「あの温泉」を応援しませんか。タビエル丹羽さんが立ち上げた「種プロジェクト」は、「あの宿」「あの温泉」へ、宿泊代金の一部を先払いし、応援の気持ちを伝えるというもの。そうすることで、参加者もワクワクした気持ちをプレゼントしてもらえるんじゃないかなと思います。
旅と温泉をなりわいとしている私も参加して、今のこの落ち着かない気持ちを和らげるつもりです。そして今回、お声をかけていただき、つくづく思ったのは、応援したい宿や温泉があるというのは幸せなことだなということ。このプロジェクトに参加することが、かけがえのない宿や温泉と出会うきっかけになるかもしれません。
西村理恵
温泉ライター